(1)送信中にコンピュータがサスペンドした場合、DVcommXPがハングアップしました。どうすればいいでしょうか？

1. DV送信中に電源がサスペンドモードに入った場合、ハングアップすることがあります。ノートPC等で利用する場合はできるだけAC電源での動作をお勧めします。
2. DVcommXP使用中は、サスペンドやパワーセーブ・モードにならないようにパソコンの設定を変更しておいてください。

(2)run failed というエラーがでました。どうしたのでしょうか?

1. run failedというエラーメッセージが表示された後、送信ができなくなる場合があります。この場合は、DVcommXPをいったん終了し、再起動してください。

(3)複数のDV装置を接続するときの注意事項を教えてください

1. 複数のDV装置が接続されている場合には、組み合わせにより相性問題が発生する可能性があることがわかっています。
2. その場合には、ひとつずつ順番に接続して動作を確認してもらうなど、運用でカバーできる場合もありますが、PCとDV装置の組み合わせによっては、正常に動作しない可能性もあります。
3. 一部のコンピュータでは、複数のDVデバイスが存在するときに表示されるDV選択ウィンドウに表示されるDVデバイスの名称が、他のDVデバイスの名称と入れ替わってしまう問題が確認されています(Version1.1で解消しました)。
4. 選択したDVデバイスとは違ったDVデバイスが選定されているようであれば、もう一方のDVデバイスを選択してみてください。
5. 同一機種のDVデバイスが複数台接続されているとき、それらは同一名称で表示されてしまうため、送信と受信では、できるだけ違う機種をお使いください。
6. 万一、同一機種をお使いの場合は、実際に送信と受信のテストをして、表示される映像によってDVデバイスを判断してください。
7. 同一のDVデバイスを複数台接続したときに、1台しか認識できない製品が確認されています。複数のDVデバイスを接続しているのに1台しか認識されない場合は、他の製品に交換してください。
8. 複数のDV機器が接続されている状態で、複数のDVcommXPを起動した場合、先に起動したDVcommXPが使用中のDV機器も、次に起動したDVcommXPの選択対象となってしまいます。すでに使用中のDV機器を選択するとDVcommXPがフリーズするので注意してください。

(4)パケット損失が多いのですが、どうすればいいでしょうか？

　以下の項目を確認してください。

1. 100Base-T以上のネットワークインターフェースを利用してください
   • 10Base-T で接続されている場合には、DVcommXPは利用できません
2. 同一スイッチに10Base-T機器を接続していないか
   • 送信または受信ホストが接続されているスイッチに、無線LAN機器など10Base-Tインタフェースを持つ機器が接続されている場合にパケットロスが発生する可能性があります。
3. スイッチとの接続は全二重接続になっているか
   • ネットワークインターフェースが全二重接続で接続されているかどうかを確認してください
   • 半二重接続の場合、片方向通信であってもパケットロスが発生し、画像や音声が乱れやすくなります
   • コンピュータの接続だけでなく、通信経路の途中に1か所でも半二重接続になっていると、パケットロスが発生しやすくなります
   • オートネゴシエーションが失敗している場合もあります。手動で全二重固定で設定するようにしてください。
4. 10/100/1000対応のスイッチに100Mbpsで接続していないか
   • 一部の10/100/1000対応のスイッチに100Mbpsの機器を接続したとき、DVのような大容量のデータを流すと、スイッチ内でパケットを落としてしまうことがあるようです
   • PC側のネットワークインターフェースを1Gbps対応に交換して試してみてください
   • PCを接続したスイッチのポート設定を『フロー制御あり』に変更することで、パケットロスがなくなることもあります
5. 途中経路にMTUの短いネットワークが存在しないか
   • パケット長が制限されているネットワークが途中経路にある場合、帯域を十分確保しているはずなのに、パケットのフラグメントが発生し、その負荷でパケットを送りきれないことがあります。

   例：

   • メトロイーサ等の広域イーサネットサービス
   • タグVLANを利用しているネットワーク
   • PPPoEなどを利用しているネットワーク

   この場合、送信⇒プロパティ⇒ネットワーク⇒拡張オプション　にある、ブロック数/パケット　の値を小さくすると問題が解決することがあります。

(5)うまく通信できないのですが？

　通信できない場合は、以下の項目を確認してください。

(6)通信していると、しばらくしてスイッチのすべての通信表示ランプ点灯して、スイッチに接続したすべての機器で通信ができなくなりました。どうすればいいでしょうか？

1. ネットワークスイッチの中には、一定時間経過後に接続ポートとMACアドレスの対応表をクリアしてしまう製品があります。DVcommXPは通信にUDPを使用しており、受信側はパケットを送出しないため、経路のスイッチが宛先のポート情報を失う可能性があります。宛先ポート情報を失ったスイッチは、全ポートにブロードキャストしてしまうため、表記のような状態に陥ります。
   • この場合、送信⇒プロパティ⇒ネットワーク　メニュー　にある、Use ICMPオプションを有効にしてください。送信側から受信側に対して一定間隔でICMPが送られるため、これに受信側が応答するとスイッチがアドレス対応を学習するため、ポート情報が失われません。
   • 送信⇒プロパティ⇒ネットワーク　メニュー　にある、Use RTCPオプションでも、同様の効果が得られます。
2. 途中経路のルータで、ICMPがフィルタリングされていると、経路のスイッチが宛先ポート情報を失い、全ポートにブロードキャストする可能性があります。

(7)IPv6で通信していると、しばらくして通信できなくなりました。どうすればいいでしょうか？

1. 高速通信を行うアプリケーションでは、WindowsXPの6to4機能は思わぬトラブルを招くことがあります。デュアルスタック・ネットワークにおいて、IPv6通信中に、何かの弾みでPCがIPv6の経路情報を失うと、6to4を使ってIPv4経由で通信を継続しようとすることがあります。
2. IPv6通信環境を使っている場合は、6to4を停止してください。
   • IPv6をインストールすると、自動的に6to4が起動されています。IPv6ネットワークに接続している場合は6to4は不要です。
   • 6ot4が稼動しているかどうかは、コントロールパネルから管理ツールを開き、サービスの画面で確認できます。停止もサービスの画面で行います。
   • 2003年7月23日にリリースされた Windows XP SP1 推奨修正プログラム 817778 を適用すると、6to4の替わりに、IPv6 Helper Service がインストールされます。IPv6ネットワークに接続されているのなら、6to4 と同様にこのサービスを停止してください。
   • WindowsXP SP2では、コマンドプロンプトから、以下のコマンドを入力することで、6to4を停止することが可能です。
   • > netsh interface ipv6 6to4 set state state=disable
3. ネットワークスイッチの中には、IPv6パケットを正しく取り扱うことのできないものがあります。
   

(8)画面表示がうまくできません、どうしてでしょうか？

　画面表示がうまくできない場合には、以下の項目をチェックしてください。

1. DVcommXPの画面表示は、グラフィックカードの描画性能に依存しています。DirectXに対応した、性能のよいグラフィックカードを利用すると状態が改善する場合があります。
2. DVcommXPの画面表示は、ＣＰＵの処理速度にも依存しています。ＣＰＵクロックの高いものを利用すると状態が改善する場合があります。
3. グラフィックカードの機種によっては、受信中に受信ウインドウを移動したり受信プロパティを変更すると、受信ウインドウが真っ黒になることがあります。このようなときは、ウインドウを移動したり、一度受信を停止してから受信を開始すると受信画像が復帰することがあります。
4. グラフィックカード、CPUを容易に入れ替えられない場合には、受信結果を画面ではなく、IEEE1394に出力するようにすると、状態が改善する場合があります。
   • 受信⇒受信のプロパティ⇒方式で、IEEE1394出力を選んでください。

(9)CPU負荷が100%近くなると映像が乱れます。どうしてでしょうか？

　CPU負荷が100％に近づくと、パケットロスが増大し、映像の乱れが発生します。タスクマネージャを起動して、パフォーマンスタブの中のCPU利用率を確認し、負荷が、100%になっていないことを確認してください。

　CPU負荷を下げるには、以下のような方法が有効です。

1. 双方向伝送をやめて片方向にする
2. 送信の場合は、送信内容を表示しているSending View画面を閉じる
3. 受信の場合は、PCの画面への表示をやめてIEEE1394へ出力する
4. PC画面へ表示する場合は表示ウィンドウを小さくする
5. PC画面へ表示する場合は表示解像度を低くする

　なお、これらの手段を講じてもCPU負荷が100%近くになるときは、より高性能なCPU、グラフィックスアダプタを搭載したPCに交換してください。

(10)画像が数秒おきに途切れます、どうしてでしょうか？

1. 一部のネットワークアダプタでは、100Mbps対応であっても、DVcommXPの負荷をさばききれないために、伝送する画像が数秒おきにとぎれる問題が発生することがあります。
2. ＣＰＵ負荷が100%に達していないのに定期的に画像が乱れるような場合は、最新のドライバに交換してみてください。
3. それでも解消しない場合は、ネットワークアダプタを交換するなどしてみてください。それでも解消しない場合は、他のPCに交換してください。

(11)ノートPCを使用する場合の注意事項を教えてください

1. ノートPCのように内蔵のネットワークアダプタで、画面表示が正常に表示されない場合は、CardBus対応の100Base-TX/ギガビットネットワークPCMCIAカードもしくはUSB2.0ネットワークアダプタを使うことでトラブルが解消することもあります。
2. DVcommXP Version1.0では、Intel社製 i845G、i855GM、i865Gなど、メインメモリからグラフィックスメモリを取得するタイプのグラフィックス・アダプタの一部において、ある時間経過後にパケットロスが増大し、映像・音声が乱れるというトラブルが発生していました。ノートPCではグラフィックス・アダプタを付加できないため、PCの選定にあたってはこの点にご注意ください。なお、Version1.1 Build11ではこの問題は解消しています。Version 1.1 Build11以降をお使いください。

(12)タスクマネージャの起動方法を教えてください

ALT+CTRL+DELを同時に押すと、タスクマネージャが起動します。

パフォーマンスタブを選択すると、CPU使用率とページファイル使用率が表示されます。

(13) DVcommXPはBフレッツやFTTHサービスで使えますか？

1. BフレッツでDVcommXPを利用できるかどうかは地域や状況により大きく異なります。送信先までの帯域が十分確保されていればご利用いただけます。各サービス提供事業者にお問い合わせください。
2. インターネットは、複数のネットワークが相互に接続してパケットを転送するネットワークなので、途中経路上のルータ、スイッチ、その機器の性能や、そこで行われている処理の量によって利用可能な帯域が異なります。
3. DVcommXPを最高品質で利用した場合には、約30Mbpsの帯域が必要となるため、途中経路上の機器を含めたEnd-nodeからEnd-nodeまで全ての区間で約30Mbpsの帯域が必要になります。
4. Bフレッツは光ファイバーを利用した100Mbps回線をEnd-nodeに提供するサービスですが、途中経路上の機器が地域により異なります。
5. 地域により同一機器を利用する人数や、各接続地点から流れるトラフィックも異なります。
6. ネットワーク構成は随時変更される可能性があるため、ある時期は使えていても、突然帯域が狭まってしまいパケットロスが発生するようになるということもありえます。

(14) DVcommXPとファイアウォールの関係を教えてください

ファイアウォールが設定されていると、DVcommXPの通信が妨げられることがあります。また、お使いのパソコンにパーソナル・ファイアウォールがインストールされていると、その影響でDVcommXPがうまく通信できない場合があります。

DVcommXPは以下のポート番号を利用します。

1. DVcommXPで指定したポート番号
2. 指定したポート番号+1のポート番号　(RTCP用)
3. ICMP
4. 送信には、0〜65535の間の任意のUDPポートを使用します

DVcommXPは、大量のパケットを送受信するため、ファイアウォールがDoS攻撃と誤認し、通信を停止してしまうことがあります。

なお、Version1.1 Build8 以降では、WindowsXPのファイアウォールシステムであるIFCを制御できるようになりました。 初めてDVcommXPを起動するときに、ファイアウォールを通過させてもいいかどうか確認のためのメッセージが表示されます。

(15) WindowsXPの更新を実行したら、DVcommXPが受信できなくなりました。どうすればいいでしょうか ?

2003年7月23日にリリースされた Windows XP SP1 推奨修正プログラム (817778) を適用すると、IPv6 Firewallが自動的にインストールされます。詳細は、以下のURLを参照してください。

このために、外部からの通信が遮断されるようです。IPv6 Firewallを停止するには、コントロールパネルから管理ツールを開き、サービスの画面で停止の操作を行います。サービス名は「IPv6 Internet Connection Firewall」となっています。

このサービスを停止すると、IPv6に対するファイアウォールの機能全体が停止するため、セキュリティを十分に検討したうえで停止するようにしてください。

なお、Version1.1 Build8 以降では、DVcommXPがWindowsXPのファイアウォールシステムであるIFCを制御できるようになりました。DVcommXPを使用するときに、必要なポートを開けることあできます。

(16) DVcommXPの使用中に突然受信できなくなりました。どうしたのでしょうか ?

Intelのi845G、i855GM、i865G など、GPUメモリを主メモリから獲得するタイプのPCの一部では、一度でもCPU不足やメモリ不足に陥ってSWAP処理が発生すると、DVcommXPを再起動しなければ、正常に受信できなくなる現象が複数の事例として確認されています。

Version1.1 Build11以降ではこの問題は解消しています。Version 1.1 Build11以降をお使いください。

(17) DVcommXPの使用中に音声と映像がずれることがあります。どうしたのでしょうか ?

DVcommXP動作中に映像やサウンドを利用する他のアプリケーションが動作した場合などに、映像と音声の同期がずれることがあります。たとえば、スクリーンセーバーや警告メッセージ音などです。

この場合、一旦受信を停止した後に再開すると、正常な受信状態に戻ります。

(18) マルチキャストを送信するネットワークを選べますか ?

PCに複数のNICが搭載されていると、マルチキャスト送信を開始するときにインターフェース選択窓が表示されます。

そのなかから、送信に使用するインターフェースを選んでください。

なお、ネットワークに接続されていないなどの理由でリンクできていないインターフェースについては表示されません。

(19) IEEE1394カメラを使用することは可能ですか ?

DVcommXPは、DVの映像・音声を伝送するシステムであるため、DV方式(民生用デジタルVCR SD規格)のみに対応しています。おっしゃっている「IEEE1394カメラ」がこの規格に対応していなければご利用いただけません。

(20) 開発や動作確認に使用しているPCを教えてください。

ISIDでDVcommXPの動作確認に使用しているのは、IBM製 ThinkPad T42(Pentium-M 1.７0GHz、Intel i855PM、ATI MOBILITY RADEON 9000)です。

(21) 数時間連続して受信していると、急にパケットロスが発生して画像や音声が乱れます。

CANOPUS社製チューナー内蔵DVコンバータ @MasterDTVをお使いの場合、送信側がステレオ/モノラル音声自動選択に設定されていると、受信側で動作が不安定になるという報告が届いています。SW2-5 ON、SW2-6 ONという設定でお試しください。

(22) SONY DCR-HC1000を使っています。音声が左側しか聞こえません。どうしたのでしょうか

DCR-HC1000は5.1ch対応のため、音声記録フォーマットが違うようです。カメラで、音声を16bit高音質2chステレオに設定してください。

(23) 操作説明書はないでしょうか

ドキュメント形式のマニュアルは用意しておりません。ヘルプ機能を用意しておりますのでこちらをご利用ください。DVcommXPを起動後、メニューバーのヘルプからヘルプを選択すると、ヘルプ機能が利用できます。Version 2.0からはHTML Helpとなって読みやすくなりました。

(24) 受信を始めて数分したら、映像にモザイクがかかったり映像が反転したりします

送信側のDVカメラが「デモモード」になっていないでしょうか。テープやメモリカードを入れずに電源を入れたままにしておくと、一定時間経過後デモモードが起動するカメラが存在します。デモモードを止める方法はDVカメラの操作説明書に記載されていると思われますので、そちらをご確認ください。

(25) 送信プレビューと受信映像を同時にモニタ表示すると、映像が乱れてしまいます。どうすればいいのでしょうか ?

チップセットにIntel 915Gを採用したPCの一部の機種において、送信プレビューと受信映像を同時にモニタに表示すると、2つの映像がどちらか片方の窓に表示されて表示が乱れるというトラブルが報告されています。ドライバを最新版に更新することで解決したという報告も寄せられています。送信プレビューを表示しなければ、送信そのものには支障はありませんので、受信映像のみを表示する方法であれば、送受信で利用することが可能です。

(26) PCモニタに表示すると問題ないのに、DVコンバータ経由でビデオ信号に変換してテレビに出力すると、数秒おきに映像が途切れます。どうすればいいのでしょうか ?

一部のDVコンバータにおいて、そのような症状が報告されています。PCとDVコンバータの相性問題と思われるため、他の種類のDVコンバータをお使いください。

(27) ソフトウェア・バージョンアップ保守契約とはどのようなものでしょうか ?

サイトライセンスにのみ付加可能な契約で製品購入時に1年間の契約がついています。次年度以降も有償で契約を延長することが可能です。単体版では契約することができません。契約期間中に製品がバージョンアップされたときやバグフィックスが行なわれたときに、最新版の提供をうけることができます。また、電子メールによる技術サポートをうけることもできます。詳しくは、製品に添付された『ソフトウェア・バージョンアップ保守契約書』をお読みください。

(28) 双方向でテレビ会議をしていると、私の話した声がスピーカから聞こえてきます。気になって会議に熱中できません。どうすればいいのでしょうか ?

相手側のスピーカから出力された音声が、相手側のマイクに入力されるために音声が返ってくる「エコー」という現象です。マイクとスピーカの位置を調整したり、相手が会話中は受信側のマイクをOFFすることで、ある程度抑えることが可能です。さらにエコーを抑えるためには、ヘッドフォンマイクを使用したり、自身が話すとき以外はマイクのスイッチを切るようにしたり、エコーキャンセラーという装置を使用することで、エコーを抑えることができます。

(29) Windows Vista、Windows7 でも使えますか ?

DVcommXP Version3の最新版は、Windows Vista、Windows 7 の32bit、64bitにも対応しました。

(30) USBカメラでも使えますか ?

DVcommXP は、IEEE1394経由のDVフォーマット映像のみに対応しています。そのため、USBカメラはお使いいただけません。

(31) ハイビジョン対応のHDVでも使えますか ?

DVcommXP は、IEEE1394経由のDVフォーマット映像のみに対応しています。インターフェースはIEEE1394で同じですが、HDV映像とはフォーマットが違うためにご利用いただけません。